原作は未読です ☆4.5点
予告編
映画データ
あらすじ
余命残りわずかとなった30歳の郵便配達員の僕(佐藤健)。
そんな僕の前に、僕と同じ姿をした悪魔(佐藤健:二役)が現れ、世界からモノを消してゆくことと引き換えに、1日の命を与えると告げる。
何かを得るためには、何かを失わなくてはならない。
電話、映画、時計……そして猫。失われてゆく世界の中で、僕は学生時代の恋人(宮崎あおい)に再会する。
大切な初恋の相手の姿を目にして思い出したのは、かつて愛し、別れた時。
さらに、親友や疎遠になった父の想い触れた僕は、やがて亡き母が残した手紙を見つける。
そして遂に訪れた人生最後の日、僕はある決断を下すが……。(MovieWalkerより引用)
ネタバレ感想
原作が出版されたときから、電車の中吊り広告で本のタイトルは目にしていて『世界から猫が消えたなら』(困る!)と心の中でずっと呟いておりました。
今は犬を飼ってますけど、猫も好きです。
動物全般好きです。
で、本のタイトルからは内容が想像付かなくて、昨年末あたりから映画館でも予告編が頻繁に流れてましたので、元々気になっていたこともあり観に行った次第です。
公開前にヤフー映画のレビューの点数が2.5とかだったので、あー、これも駄作なのかなーと思って観に行きまして、実際、映画の出だしのテンポが凄く遅くて、あー、あまり脚本が詰まってなくて、間が空いちゃう感じなのかな?と思いましたが、電話が消失するCGの辺りからテンポがよくなってきたので、その後は安心して見れました。
低評価のレビューを付けてる人の意見は、安易なファンタジー要素がダメだとか、映画好きなんて嘘だとか、時間軸が分かり辛いとか言ってる人が多かったですが、ちょっと理解力がないのかなーと思いました。
あ、あと、描かれてないことの間を埋めるってことが出来ないのかなと。
まぁたしかに回想シーンは唐突に入るので不親切に感じますが、最後まで見れば普通に理解できますし、これがこの作品の味わいなんだと思います。
あと、アルゼンチンに行くのが分からないとか、意味がないとかいいますが、確かに映画的迫力のためにイグアスの滝を撮りに行った感もありますが、主人公たちが突然の死というのを経験する場所ですし、大学の卒業旅行で彼女と行ったくらいに思いましたけどね。
たしかに「最も泣ける映画」と宣伝してしまうのは、配給側のゴリ押し感が強くてよくないとは思いますが、ふつうにいい映画だと思いますし、そんなに酷評するほどでも無いかなぁと思いました。
対象も絞ってて分かり易かったですし。
元カノとは電話。
親友とは映画。
父とは時計。
母とは猫。
何が言いたいか分からないという人もいますが、テーマとしては「死の受け入れ方」を描いてる訳で、ひいては母の死を正しく受け入れられなかったがために、父との確執を招いてしまった主人公がそれを取り戻す話で、普通にいい話だと思いました。
佐藤健さんの一人二役は見事でしたし、濱田岳さんの映画オタクぶりも良かったです。
宮崎あおいさんも原田美枝子さんもよかったです。
奥田瑛二さんは職人肌の不器用な父の役なので台詞は少なかったですが、背中で語るいい味だしてたと思います。
泣かせよう泣かせようの波状攻撃感もありましたけど、変な音楽など付けずに割と淡々と描いてる感じもして好感がもてました。
泣く人は泣くでしょうし、泣けないからいけないという訳でもないですしね。
紗が掛かった映像も綺麗でしたし、函館の街も綺麗に撮れてたと思います。
そしてとにかく猫が可愛かった!
鑑賞データ
TOHOシネマズ日本橋 TOHOシネマズデイ 1100円
2016年 52作品目 累計60600円 1作品単価1165円
コメント