マーシュランド 評価と感想/スペイン版『殺人の追憶』の声も

マーシュランド 評価と感想
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セバスチャンって誰だったんだろう? ☆4点

予告編

映画データ

http://cinema.pia.co.jp/title/168245/

あらすじ

独裁政治の爪あとがいまだ残る1980年スペイン・アンダルシア地方。湿地帯の小さな田舎町で、祭りの最中二人の少女が行方不明となり、やがて死体で発見される。彼女たちは強姦され、凄惨な拷問を受け、そして殺されていた。事件の捜査を担当するのは、首都マドリードから左遷されてきた若く血気盛んな刑事ペドロと、ベテランのフアン。ほどなく二人は、過去にも同様の少女失踪事件が起こっていることを突き止める。しかし、捜査を進めていくうちに明らかになる、貧困、差別、汚職、小児性愛に麻薬密売、小さな町にはびこる幾多の悪意が刑事たちの行く手を阻む。そんな中、また一人少女が姿を消す。救出までのタイムリミットはわずか。二人は少女の命を救い、事件の全貌を暴くことができるのか?

クロックワークス公式サイトより引用)

ネタバレ感想

旅番組などで頻繁に紹介されるスペインは、パエリア、闘牛、サグラダ・ファミリア等々、自由を謳歌した陽気で明るいイメージの国ですが、そのスペインがつい40年位前まで独裁政権下にあったのはあまり知らなかったので、この作品を見るにあたっては当時の政治的背景を考慮して見ないと楽しめないかなと思いました。

参考 フランコ体制下のスペイン – Wikipedia

逆にその政治的背景が嵌ると、この混沌した感じや土着的な雰囲気に魅了されるんだと思います。

韓国映画の『殺人の追憶』のようという声がありますが、そんな感じなんだと思います。

あらすじを読んだだけで殺人の追憶は見てないんですが、当時の韓国の世相とか社会的状況が似てるんだと思います。

日本映画でいうと、市川昆監督の横溝正史シリーズに近い感じでしょうか。

あのシリーズも戦後から昭和30年くらいまでの岡山を舞台にした作品が多くて、なんか封建的な名残りがある混沌とした独特の雰囲気でした。

一応じっくりストーリーを追っていけば犯人が分かるように作られているとは思うんですけど、如何せん顔馴染みの俳優さんが出ているわけではないので、役の名前と顔が一致しなくて(西洋人だからというのもありますが)、あれ?この人誰だっけとか、会話の中で名前が出てきても、これ誰のこと言ってるんだっけ?となってしまいましたのでDVD出たらじっくり見てスッキリしたいと思いました。

ただ物語的には、ちゃんと犯人も逮捕されて終結しますし、若い方の刑事はバルセロナに転属になるみたいで、希望が見えて終わるのでよかったです。

ミステリーの謎解きを主眼に置くと1回見ただけでは、なかなか理解し辛いと思いますが、雰囲気も含めてなかなか良い映画だと思います。

鑑賞データ

ヒューマントラストシネマ渋谷 TCGメンバーズ ハッピーチューズデー 1000円

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