とってもゲスかったでゲス ☆4点
予告編
映画データ
あらすじ
映画監督のテツオは40歳を目前にしながらも夢を諦めきれないパラサイトニート。映画祭での受賞経験が唯一の自慢。監督とは名ばかりで女優を自宅に連れ込む自堕落な毎日をおくっていた。しかしある日、才能溢れる新人女優・ミナミとの出会いにより新たな希望が生まれて新作映画の実現に奔走する。「裸と動物」にこだわる団塊世代のプロデューサー貴田や、枕営業にすべてをかける売れない女優・響子、自らのハメ撮りで生計をたてる助監督のマモルなど、映画界の底辺に巣くう仲間たちと最後の賭けに出ようとする。しかしそんなテツオの前に現実の壁が立ちふさがる。映画作りを巡る夢と現実がテツオの中で交差するのであった。
(公式サイトhttp://www.gesunoai.com/story.htmlより引用)
ネタバレ感想
いやー、ゲスかったです。
上映後のアフタートークで監督が仰っていましたが、劇中のエピソードの殆んどが実際に見たり聞いたりしたことだそうで、唯一無かったのが、監督が女優をビンタしたことぐらいだそうで、映画界ヤバい、芸能界ヤバい、って思いました(笑)
まあ今年のキネ旬1位の『恋人たち』の橋口亮輔監督なんかのインタビュー記事を読んでも、そういうことが書いてあったので、特別に驚きはしなかったのですが、最近の邦画を見てても、旧態然とした撮影所システムで撮られたメジャー映画はあんまり面白くないなぁと思っていたので、色々と納得です。
ただ、映画という魔物を愛してしまった人たちの心情は分かります。
学生の頃の体育祭でもいいですし文化祭でもいいですが、大勢の人たちで一つのものを作り上げる楽しさは、大人になると中々経験出来ないですし、会社なんかに入っちゃうと社会の歯車の一つとして組み込まれた感じがするだけで、そういう達成感は味わえませんからね。
さて、映画の方の感想ですが、ストーリー的にはどうということは無くて、実際のそういうエピソードを断片的に繋いだ感じもしましたが、そのエピソード自体は面白くて笑えるので楽しく見れました。
ただ全体的に照明が暗かったのと(特に冒頭、一番最初の女優さんが誰だか分からなかった)、台詞が聞き取りづらかった(音声が小さかった)のが、少し残念でした。
芸達者な役者さんたちが集合してるので不思議と演技で魅せてくれますし、映画という魔物に取り憑かれた人たちの悲喜交々な狂騒曲で、とても楽しく観れました。
鑑賞データ
テアトル新宿 前売り券 1300円
2016年 34作品目 累計41700円 1作品単価1226円
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